EV充電器設置の基本

【ベストな選択は?】EV充電器の種類と違いを徹底解説!

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【ベストな選択は?】EV充電器の種類と違いを徹底解説!

近年はEVやPHVも普通になり、高速道路のサービスエリアはもちろん、コンビニや商業施設などさまざまな場所でEV充電器を目にする機会が増えました。

ただ、EV充電器と一口に言っても、公衆電話のように1種類だけではなく、いくつかの種類があることがわかります。

そのため、EV充電器にどんな種類があるのか、そして種類による違いは何か気になっている方も多いでしょう。

ここでは、EV充電器の種類とその特徴、具体的な違いについて初めての方にもわかりやすく解説していきます。

EV充電器の種類は普通と急速の2つ

EV充電器の種類は、大きく分けて普通充電器と急速充電器の2つがあります。

2つのEV充電器の最大の違いは、名前からわかるように充電スピードにありますが、異なる点はそれだけではありません。

ここでは、2つのEV充電器のそれぞれの特徴をチェックして、種類による違いを理解していきましょう。

なお、最近のEV車は普通充電器と急速充電器いずれにも対応できるよう、それぞれ1口ずつ充電口が用意されています。

普通充電器はコンパクトで安価

普通充電器は急速充電器に比べると充電スピードは劣るものの、代わりに構造がシンプルなので省スペースで安価に設置できるメリットがあります。

大掛かりな工事が必要ないので、比較的手軽にEV充電器を導入可能です。

電源には家電製品と同じ単相100Vか200Vが使われ、充電パワーともいえる出力は3.2kWが標準的で、一部の高出力な普通充電器だと6kWです。

普通充電器の充電時間の目安ですが、バッテリー40kWhのEVがフル充電されるまで、出力3.2kWならおよそ12,3時間、出力6kWで7時間程度かかります。

走行距離で考えてみると、EVの車種にもよりますが40km走行するのに出力3.2kWなら約2時間、出力6kWなら半分の1時間程度の計算です。

また、普通充電器の中でもタイプが分かれ、コンセント型とポール型と2種類があります。

ポール型は、充電器に備わっているケーブルをEVの充電口に接続して利用するタイプのEV充電器です。

一方でコンセント型はプラグの差込口のみでケーブルは備わっていないため、EVの車載充電ケーブルを接続して充電することになります。

急速充電器は充電スピードが速い

急速充電器は出力50kW以上と大きく、その名の通り充電スピードが非常に速い点が大きな特徴です。

急速充電器の出力やEVの車種にもよりますが、5分ほどの充電で50kmも走れるようになるため、ガソリンの給油時間と遜色なく短時間でパパッと済みます。

じっくり充電する場合でも、バッテリー40kWhのEVをおよそ30分〜40分で80%くらいまで充電できるので、普通充電器よりも圧倒的に時短が可能です。

その代わりに普通充電器よりも必要な装置が多くなるため設備が大きくなり、十分な設置スペースと高い導入コストを求められます。

加えて、急速充電器の導入には高圧契約が必須になるので、キュービクル設置など初期費用はもちろんランニングコストも見据えた導入計画が必要です。

普通充電器急速充電器
出力〜6kW50kW〜
充電時間(40kWhのEV)6〜13時間で100%30,40分で80%
価格安い高い
サイズ小さい大きい

CHAdeMOはEV充電器の種類なの?

EV充電器の種類について調べていると、CHAdeMOやスーパーチャージャーといった言葉が出てきます。

これは急速充電器の充電規格の種類で、次のように国やメーカーごとに異なる充電規格が定められています。

  • CHAdeMO:日本
  • CCS:欧米
  • GB/T:中国
  • スーパーチャージャー:テスラ社

スマホの無線接続にWi-FiやBluetoothがあるように、充電規格にも種類があるというわけですね。

日本国内で発売されているEVとEV充電器のどちらも、基本的にすべてCHAdeMOに対応しています。

そのため、導入時に充電規格についてはそこまで気にしなくてOKです。

2種類のEV充電器どちらの設置が向いているか

双方のEV充電器に良し悪しがあるので、どちらの種類を選ぶべきなのか悩まれるケースも多いでしょう。

そんなときは、停車時間と利用者の大小で考えていくのがベターです。

停車時間が長いなら普通充電器

普通充電器は充電時間がかかるので、停車時間が長くなる事務所の駐車場はもちろん、商業施設やレジャー施設などでの導入が向いています。

安価で設置スペースもとられないので、駐車スペースに余裕がある場合は複数台の設置を検討してみても良いでしょう。

停車時間が短い&利用者が多いなら急速充電器

高速道路のサービスエリアやコンビニなど、数十分程度でちょっとした用事を済ませてすぐに出発する場所では、急速充電器を採用するのがおすすめです。

また、普通充電器では駐車スペースを長時間占有するため、充電待ちが発生するケースも少なくありません。

そのため、駐車場の出入りが激しく、利用者の入れ替わりが多い場所でも急速充電器が力を発揮してくれるでしょう。

種類ごとの特徴を理解して最適なEV充電器を導入しよう!

EV充電器には、充電スピードの異なる普通充電器と急速充電器の2種類がありますが、違いはそれだけではありません。

単純に充電スピードの速い急速充電器が優れているわけではなく、普通充電器にもコンパクトさや導入費用の安さなどの魅力があります。

それぞれの特徴を理解した上で、設置場所の都合だけで考えるのではなく、利用者のニーズに則したEV充電器選びを進めていきましょう。

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